ユベール・ロベールさんの絵に何度も登場するのがティヴォリのシビラ神殿。
wikiの画像をもとにして色鉛筆で描いてみました。
このシビラ神殿、隣の矩形の神殿の名前であるとする説もあります。
その場合、この円筒形の神殿はウェスタ神殿。
アーチは構造上必要な形態ですが、この円筒形は美のみを追求しているようにも思えます。
ティヴォリには行ったことがないのですが、この町は古代ローマ時代から多くの別荘が作られていました。
そして滝や湧水に恵まれている。
ロベールさんの絵画に美しい水の流れが描かれているのはこのティヴォリにあこがれていたからでしょう。
また洗濯女もこのティボリでの思い出につながっているのかも。
それとも、洗濯女を描くことで水が清らかであることを示したかったのか。
あらたに三菱鉛筆のuni72色色鉛筆を購入。
今回の神殿の絵はこの72色三菱鉛筆と36色トンボ鉛筆を使いました。
下の画像がベースになった画像です。
下の絵画はアダム・エルスハイマーによるもの。
1600年ごろの製作だそうです。
このころは向かって左側の壁が残っていることが分かります。
面白いなぁ。
2012/03/30
2012/03/19
ユベール・ロベール「時間の庭」展(3)-国立西洋美術館
ロベールさんの作品に感動したので何か描いてみたくなりました。
そこでセプティミウス・セウェルス凱旋門の画像をwikiから拾ってきました。
描きたいところをトリミングし、適当にコントラストや明るさを調整してうすい下絵に加工。
下のぼんやりとした画像がその下絵です。
これを家庭用のレーザープリンターでA4コピー用紙にプリントアウト。
トンボの36色の色鉛筆をアマゾンで購入。
うすい下絵をなぞるようにして色鉛筆でどんどん描き込んでいきます。
塗り絵のようなものです。
思いつきでやってみましたがなかなか楽しめます。
今度はユベール・ロベールさんの「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」を色鉛筆で。
こうして描いてみるとロベールさんの作品のすばらしさをさらに感じることができました。
そこでセプティミウス・セウェルス凱旋門の画像をwikiから拾ってきました。
描きたいところをトリミングし、適当にコントラストや明るさを調整してうすい下絵に加工。
下のぼんやりとした画像がその下絵です。
これを家庭用のレーザープリンターでA4コピー用紙にプリントアウト。
トンボの36色の色鉛筆をアマゾンで購入。
うすい下絵をなぞるようにして色鉛筆でどんどん描き込んでいきます。
塗り絵のようなものです。
思いつきでやってみましたがなかなか楽しめます。
今度はユベール・ロベールさんの「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」を色鉛筆で。
こうして描いてみるとロベールさんの作品のすばらしさをさらに感じることができました。
2012/03/17
ユベール・ロベール「時間の庭」展(2)-国立西洋美術館
ユベール・ロベール「時間の庭」展が気に入り、もう一度行きました。
今度は家族といっしょです。
2度目ということもあり細部まで鑑賞することができました。
お気に入りの「スフィンクス橋の眺め」では、こちらを向いているスフィンクスの表情がかわいらしくほほえましかったです。
今回の展覧会には出品されていないロベールさんの他の作品も知りたくなりネットで拾ってみました。
年代順に並べてあります。
La Bièvre 1768
The Old Bridge 1775
The Pont du Gard 1787
La Violation des Caveaux des Rois Dans La Basilique de Saint-Denis 1793
ロベールさんはアーチが大好きです。
こちらもアーチ好きになってしまいました。
タイトルが東京散歩なので歩数計を購入してみました。
「時間の庭」展、行って帰ってくると6107歩。
今度は家族といっしょです。
2度目ということもあり細部まで鑑賞することができました。
お気に入りの「スフィンクス橋の眺め」では、こちらを向いているスフィンクスの表情がかわいらしくほほえましかったです。
今回の展覧会には出品されていないロベールさんの他の作品も知りたくなりネットで拾ってみました。
年代順に並べてあります。
La Bièvre 1768
The Old Bridge 1775
The Pont du Gard 1787
La Violation des Caveaux des Rois Dans La Basilique de Saint-Denis 1793
ロベールさんはアーチが大好きです。
こちらもアーチ好きになってしまいました。
タイトルが東京散歩なので歩数計を購入してみました。
「時間の庭」展、行って帰ってくると6107歩。
2012/03/10
ユベール・ロベール「時間の庭」展-国立西洋美術館
ユベール・ロベール「時間の庭」展は楽しめました。
非常に面白いです。
出品は約130作品。
ユベール・ロベール(Hubert Robert)さんは、21歳(1754年)のとき、駐ローマ・フランス大使になったスタンヴィル伯爵(のちのショワズール公爵)に伴いローマに到着。
それから11年間イタリアの古代遺跡を写生し、32歳(1765年)にフランスに帰ってきます。
だから展示されている作品の多くはこのイタリア時代の淡彩画が多い。
これは1756年製作の「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」。
非常に緻密でリアリティがあります。
ところがこれが大嘘。
これがフォロ・ロマーノにある実際のセプティミウス・セウェルス凱旋門です。
3つのアーチがあるのに中央のみになっている。
さらに、凱旋門の向こうに見えているガイウス・ケスティウスのピラミッドは、実際には数キロ先にあるため、ロベールさんの絵画のようにはならない。
なお、凱旋門の土台が見えないのは当時はその部分が埋まっていたためです。
これは1742年製作のカナレットの絵画を見ると分かります。
「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」を見ているとかなり危なっかしい状態であり今にも崩れそう。
下の2人の兵士にそんなに近づいては危ないよ、と声をかけたくなります。
「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」はローマについてから2年目に製作されています。
スケッチに飽きちゃったからではなく、想像上の情景に基づいて製作を進めていたということ。
下の「古代遺物の発見者たち」はもっと愉快。
1765年製作、81cmx67cm。
このトンネルのような建物はコロッセウムの内部。
当時のコロッセウムはかなりの部分が埋もれたり植物で覆われていた。
また、ここにも見えないはずのガイウス・ケスティウスのピラミッドが見えている。
だからこの情景も想像上のもの。
そして「発見者たち」が本来コロッセウムの中には存在しない古代の王の像を見つけた様子が描かれている。
インディジョーンズのようなアドベンチャー映画のポスターのようです。
楽しい。
下は「スフィンクス橋の眺め」。
1767製作、96cmx163cm。
最も印象に残った作品です。
重厚なアーチの下の空間。
2つの橋脚にはそれぞれ出入り口がが設けられており、そこから階段で水際まで下りられるようになっている。
手摺もある。
さらにそれぞれの階段の最下段には一対の真っ黒なスフィンクスがあり、4つのスフィンクスが向き合っている。
これ、かなり奇妙だと思いませんか?
スフィンクスが守り神だとすると、こんな具合に配置するとは思えない。
だいたい、増水すればスフィンクスや手摺は破壊されてしまう。
そもそも橋脚に出入り口があるというのが妙だ。
「Ancient Rome Bridge」でgoogleの画像検索をしてみてもこのような橋は出てこない。
橋脚内部に空間と出入り口がある、ということ自体がロベールさんの考案だと思います。
だとすればこれは素晴らしい。
遠景にはカリオストロの城が見え、映画と同じようにアーチの間から滝が流れている。
さらに城との遠近感を強調するためかアーチの中央からフックが垂れ下がっている。
このフックにどんな照明を吊るすつもりだったのだろうか。
階段の細すぎる手摺は段部が見えない左側にも階段があることを表現したかったから。
だから降りてゆく女性の姿まで描いてある。
洗濯女はロベールさんのお気に入り。
彼のさまざまな作品に登場している。
このアーチの空間はロベールさんの理想の居住空間だったのではないか。
小川の流れは緩やかだし水汲みも楽だ。
夜はフックに照明を引っ掛け、水面にゆらゆらと映るオイルランプの灯りを楽しむ。
半屋外の階段に座ってみんなで夕食なのだろう。
その後ロベールさんは庭園の設計者としても成功し、自らが理想とする庭園の完成図を描いたそうだ。
そしてその完成した庭園をさらに写生して楽しんだ。
ロベールさんは単なる画家ではなく現実世界のクリエーターだったのだ。
美術という狭い枠では息苦しいね。
非常に面白いです。
出品は約130作品。
ユベール・ロベール(Hubert Robert)さんは、21歳(1754年)のとき、駐ローマ・フランス大使になったスタンヴィル伯爵(のちのショワズール公爵)に伴いローマに到着。
それから11年間イタリアの古代遺跡を写生し、32歳(1765年)にフランスに帰ってきます。
だから展示されている作品の多くはこのイタリア時代の淡彩画が多い。
これは1756年製作の「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」。
非常に緻密でリアリティがあります。
ところがこれが大嘘。
これがフォロ・ロマーノにある実際のセプティミウス・セウェルス凱旋門です。
3つのアーチがあるのに中央のみになっている。
さらに、凱旋門の向こうに見えているガイウス・ケスティウスのピラミッドは、実際には数キロ先にあるため、ロベールさんの絵画のようにはならない。
なお、凱旋門の土台が見えないのは当時はその部分が埋まっていたためです。
これは1742年製作のカナレットの絵画を見ると分かります。
「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」を見ているとかなり危なっかしい状態であり今にも崩れそう。
下の2人の兵士にそんなに近づいては危ないよ、と声をかけたくなります。
「セプティミウス・セウェルス凱旋門のヴァリエーション」はローマについてから2年目に製作されています。
スケッチに飽きちゃったからではなく、想像上の情景に基づいて製作を進めていたということ。
下の「古代遺物の発見者たち」はもっと愉快。
1765年製作、81cmx67cm。
このトンネルのような建物はコロッセウムの内部。
当時のコロッセウムはかなりの部分が埋もれたり植物で覆われていた。
また、ここにも見えないはずのガイウス・ケスティウスのピラミッドが見えている。
だからこの情景も想像上のもの。
そして「発見者たち」が本来コロッセウムの中には存在しない古代の王の像を見つけた様子が描かれている。
インディジョーンズのようなアドベンチャー映画のポスターのようです。
楽しい。
下は「スフィンクス橋の眺め」。
1767製作、96cmx163cm。
最も印象に残った作品です。
重厚なアーチの下の空間。
2つの橋脚にはそれぞれ出入り口がが設けられており、そこから階段で水際まで下りられるようになっている。
手摺もある。
さらにそれぞれの階段の最下段には一対の真っ黒なスフィンクスがあり、4つのスフィンクスが向き合っている。
これ、かなり奇妙だと思いませんか?
スフィンクスが守り神だとすると、こんな具合に配置するとは思えない。
だいたい、増水すればスフィンクスや手摺は破壊されてしまう。
そもそも橋脚に出入り口があるというのが妙だ。
「Ancient Rome Bridge」でgoogleの画像検索をしてみてもこのような橋は出てこない。
橋脚内部に空間と出入り口がある、ということ自体がロベールさんの考案だと思います。
だとすればこれは素晴らしい。
遠景にはカリオストロの城が見え、映画と同じようにアーチの間から滝が流れている。
さらに城との遠近感を強調するためかアーチの中央からフックが垂れ下がっている。
このフックにどんな照明を吊るすつもりだったのだろうか。
階段の細すぎる手摺は段部が見えない左側にも階段があることを表現したかったから。
だから降りてゆく女性の姿まで描いてある。
洗濯女はロベールさんのお気に入り。
彼のさまざまな作品に登場している。
このアーチの空間はロベールさんの理想の居住空間だったのではないか。
小川の流れは緩やかだし水汲みも楽だ。
夜はフックに照明を引っ掛け、水面にゆらゆらと映るオイルランプの灯りを楽しむ。
半屋外の階段に座ってみんなで夕食なのだろう。
その後ロベールさんは庭園の設計者としても成功し、自らが理想とする庭園の完成図を描いたそうだ。
そしてその完成した庭園をさらに写生して楽しんだ。
ロベールさんは単なる画家ではなく現実世界のクリエーターだったのだ。
美術という狭い枠では息苦しいね。
2012/03/09
ピラネージ「牢獄」展-国立西洋美術館
雨の日の東京散歩のことを書いてゆきます。
どうぞよろしく。
上野の国立西洋美術館へ行ってきました。
午前中、常設展とピラネージ「牢獄」展を見てから館内のカフェすいれんで昼食。
特別展メニューのポトフとコーヒー。
ユベール・ロベールさんがフランスの方だからだそうです。
午後はじっくりユベール・ロベール「時間の庭」展を見ました。
ピラネージさんの「牢獄」展は面白かった。
展示されていたのはダイナミックな構図で建築物の内部を描いたエッチングによる版画です。
出品は30作品。
「牢獄」展ではこんな説明がされていました。
建築家の夢想をそのまま絵にしたような楽しさがあります。
部屋や廊下というようなそれぞれの空間の機能を考えなくてもいい。
構造計算もいらない。
当然コスト的な制約もない。
建築家としては成功しなかったみたいだけど、それでよかったように思います。
自由に好きな空間と構造物を構築できたわけだから。
牢獄ではなくもっとハッピーな建築物を見たかったな。
どうぞよろしく。
上野の国立西洋美術館へ行ってきました。
午前中、常設展とピラネージ「牢獄」展を見てから館内のカフェすいれんで昼食。
特別展メニューのポトフとコーヒー。
ユベール・ロベールさんがフランスの方だからだそうです。
午後はじっくりユベール・ロベール「時間の庭」展を見ました。
ピラネージさんの「牢獄」展は面白かった。
展示されていたのはダイナミックな構図で建築物の内部を描いたエッチングによる版画です。
出品は30作品。
「牢獄」展ではこんな説明がされていました。
建築家の夢想をそのまま絵にしたような楽しさがあります。
部屋や廊下というようなそれぞれの空間の機能を考えなくてもいい。
構造計算もいらない。
当然コスト的な制約もない。
建築家としては成功しなかったみたいだけど、それでよかったように思います。
自由に好きな空間と構造物を構築できたわけだから。
牢獄ではなくもっとハッピーな建築物を見たかったな。
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